2004年 08月 10日
映画 実写版サンダーバード公開記念 第4弾 『謎の円盤UFO』(1970年)のご紹介です。 前に紹介した『キャプテンスカーレット』から間に3本挟んでの、アンダーソン初の実写作品です。 設定は… 1970年、世界各地でUFOの目撃 およびUFOが関与すると思われる誘拐事件が発生していた。 これを憂慮した世界各国の政府は、地球規模での防衛組織を結成することにした。 10年後の1980年、地球防衛組織総本部シャドー(SHADO Supreme Headquarters Alien Defence Organization)が 組織された。 そこに襲い来る謎のUFO。 戦いの火蓋は切って落とされた。 という単純なものです。 それがなぜ いまだに根強い人気があるのか。 今回はちょっと趣向を変えて、シャドーの対UFO防衛システムを逐一紹介していきます。 まずは敵のUFOです。 宇宙空間・大気圏内 関係なく、クルクル回りながら高速で飛んで来ます。 あらゆるものを破壊するビームを発射します。 これはSDI(Space Intruder Detector)というコンピュータ衛星です。 早い話が UFOが近づくと知らせてくれる早期警戒システムです。 で、こいつがUFOを探知し、シャドーがこれの警報を受けると…… 月面に建設されたルナ・ベースです。 ルナ・ベースから このインターセプターが発進します。 宇宙戦闘機ですね。 なんと武装は船首のミサイル1発のみ。はずれたら基地に帰るしかありません。 まるで第2次世界大戦末期の日本のロケット推進特攻機「桜花」みたいです。 で、インターセプターで迎撃できなかった場合… 潜水艦にして動く海中基地、スカイダイバーです。 艦首に戦闘機スカイワンがくっついています。 というか艦首全体がスカイワンでできているんですね。 スカイダイバーが艦首を上にして浮上すると、このスカイワンがロケットのように飛び出します。 大気圏内戦闘機ですね。上空でUFOと戦うわけです。 上記の理由で1機しかありません。 潜水艦の一部でありながら戦闘機。 水圧に耐えるほどの強度を持っているなら、きっと機体は重たいでしょうから、 空中での機動性はよくないと思うんですがねぇ… で、スカイワンで撃退できずにUFOが着地・墜落してしまったとき、 攻撃や調査に向かうのが、このシャドーモービルです。 これ自体が戦うというより、乗員が降りて戦うシーンが多かったような… この作品では、敵が同じ形をしたUFOであるため、逆に地球の防衛網に これだけのメカや基地を設定して、飽きさせない構造にしてあるんだと思います。 現にいまだに模型人気は衰えず、自作する人、ガレージキットを販売する人が絶えません。 それほどの魅力を持ったメカ設定だといえるでしょう。 次にキャラクターなんですが、 ストレイカー司令官です。 シャドーの設立者にして最高責任者。アメリカ空軍の大佐です。 普段は とある映画会社の地下深くにあるシャドー本部で指揮をとっています。 白髪は、わざわざ脱色したのだそうです。 副司令官。名前すら覚えてません(^^; よくスカイダイバーに乗っていたような…? 最後は司令官とともに活躍します。 一番人気のエリス中尉。ルナベースのオペレーターです。 ルナベースの隊員って、女性ばかりで、みんなこんな風に髪を染めていて、 銀色で 裾の短いワンピースを着ています。 これが当時の未来観だったんでしょうか。 さてツッコミ所ですが、俳優の演技が硬い。不自然。というか、脚本・演出が変なんですな。 これは『キャプテンスカーレット』の頃から感じていたのですが、 本作から人間の俳優を使うようになったので、不自然さが特に目立つようになりましたね。 もう一度 キャラクターの映像を見てください。無表情でしょう。 この顔のまま演技するんです。 そう。人間が、まるで人形のように見えるんですよ。 アンダーソンが、さんざん人形劇(マリオネーション)を作ってきて、実績が認められ、ようやくつかんだ実写ドラマだったのですが、 そのときには もう、人形劇が身についていて、「人間を使った人形劇」しか作れなくなっていたのではないでしょうか。 話は UFOの撃墜、宇宙人との遭遇、かと思ったら… という風に続いていくんですが、 やはり本作は、メカとそれに付随する組織を見る作品だと言えるのではないでしょうか。
by himaohimao
| 2004-08-10 07:45
| 海外SFドラマ
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ひまおです。
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